香川県職業能力開発協会 ものづくりマイスター

名工のプロフィール

⽯材施工

髙橋 二郎

64歳

就業地 香川県

髙橋 二郎

受賞年度 2023年度

プロフィール
高松市牟礼町出身。
大正創業の石材店の三代目として大学卒業後父親の元で石工の道に進んだ。 入職時に社内に文字彫りの職人が一人しかいなかったことから文字彫りの修練に励み、成田山新勝寺総門前の寺標では書道家の書体を忠実に再現した。 伝統的な社寺仏閣石だけでなく、彫刻家のサポートとしてモニュメント製作にも数多く携わる。
平成28年ものづくりマイスター認定。後継者育成や地場産業である「庵治石」の周知に尽力している。

※年齢は表彰時のものです。

仕事に対する思い

平面に書かれた字をそのまま石に彫ると線の細い箇所などは石が欠けてしまうことがあります。元の書体は崩さずに石に適したものへ修正したり、 また書家の筆圧が分かるように深さを変えて彫ったりと難しさはありますが、お客様と近い仕事なので喜びの声を直に伝えていただけることが多くてありがたいです。
鳥居や石碑など大きな作品は一人では作れません。また、石は割れない限り何百年、何千年と残るものです。多くの職人と協力して作り上げた作品が、 人が集う場所に長く残り見てもらえる、責任は重大ですがやりがいを感じます。

名工からのメッセージ

以前の我々の仕事は大きさで勝負のような面がありましたが、最近ではもっと身近に石を置いてもらおうと花瓶などのインテリアをはじめ 新しい分野の製品開発を頑張っている若い職人もいます。
伝統的な技能・工法を学び受け継いでいくことはもちろん重要です。しかし凝り固まった「硬い石屋」ではなく、人がしないことをする、 チャレンジをどんどんする職人になって欲しいです。