香川のものづくり支援事例集No.16
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4最後に参加者たちからの人材育成や技能伝承についての質問や意見など、それぞれの立場や経験からの意見がかわされた。コーディネーターとして当協会の人材育成コンサルタントの小笠原豊道氏が参加した。この他、参加各社のいろいろな質問や意見が続き、人材育成・技能伝承の重要性や取組み方について忌憚のない意見がかわされた。意見交換会:テーマ<コーディネーター>香川県職業能力開発協会人材育成コンサルタント小笠原 豊道 氏人材育成と技能伝承社員のモチベーションを高めるためには…?Q人が学習・学ぶには必要性と興味・関心が大事です。なぜ学ぶのか、自分がどうなりたいのかなど、Off-JTに行かせる時には、こういうことをイメージさせる。そして帰ってきた時には、職場でどういう風に実行につなげていくのか。それはやはり管理者などがさりげなく話を聞けるような環境づくりが大事だと思います。A小規模の会社では人材育成や教育は指導者確保やコスト面でも非常に難しい…Qこれからの仕事にどう役立てていくか、どういう風にそれが回収できるかなど、ある程度人材育成を戦略的に考えていかないと投資は難しいものですね。A一社では難しいが、業界や組合・技能士会に呼びかけ何社かまとめての教育体制を考えては…。国や県の人材育成に関する助成や援助を受けてみてはどうか。A若い人材の確保のために、当社を知ってもらうためには…?Qホームページの作成に力を入れてみては…。検索しやすいサイトや若者向けのわかりやすい内容、常に更新して最新の情報を提案することが大切。A地域ぐるみのイベントやボランティア活動に積極的に参加して、業務をアピールしてはどうか。A続いて事例発表が行なわれ、一般社団法人「職人育成塾」の常務理事斉藤誠治氏による講演があった。若者の建設業離れなどにより、今後の人手不足に危機感を抱いている、内装仕上げ・タイル工事・左官工事など内装関連工事を手掛ける県内10社が旧塩江小学校跡地を活用して、一般社団法人「職人育成塾」を開校し、将来の担い手を確保・育成するため、国・香川県・高松市をはじめ関係機関・建設業界が一丸となり、連携して人材育成に取組んでいる。育成塾立ち上げの狙い!❶ものづくりに触れる場をつくり建設業の素晴らしさを伝えたい。…❷現場で苦労する職人に日を当て、職人ブランドを築きたい。…❸内装施工をひとくくりにして、人材を募集するのに有効である。…❹日本独特の「わび・さび」の文化を伝え、女性でも生かせる分野にしたい。…充実のカリキュラムで一人前の内装職人に!職人育成塾では「2ヵ月後、専門工事業のエキスパートになる」を目標に、さまざまに工夫された独自の指導方針・育成カリキュラムを導入している。講師は各メーカーの技術者や実際に活躍している職人さんたちで、現場の生の声も聞くことができる。また、地元の四国職業能力開発大学校とも協力し、それぞれの塾生にあったアドバイスを受けることもできる。各業種の座学各業種の仕事内容の説明と道具などの使い方を指導。建災防より講師依頼し、現場の安全を教える。モックアップ実習ポリテクカレッジと共同考案した、マンションの一室をイメージした内装9業種すべてが施工可能な実習会場。専門工事実習各業種の専門工事をより深く学ぶ。内装作業で使用する3つの資格を取得する。今後の職人育成塾の予定●香川県の認定訓練技を取得予定●内装業に特化した新入社員教育  の施設運営●第2期職人育成塾を6月開校予定事例発表職人育成塾一般社団法人職人育成塾常務理事斉藤 誠治 氏Bさん木工事の実習で工具の扱いの大切さや周囲への気配りが重要だということを学びました。Cさん実習はどれも初体験だったので、最初は緊張しましたが、実際に体験することで、とてもわかりやすく受講できました。Aさん軽鉄ボード工事で、建築用断熱材の熱伝導率の大事さがわかりました。また、施工方法も勉強になりました。授業体験レポート●玉掛け技能講習修了資格●フォークリフト運転技能講習修了資格●高所作業車運転特別教育修了資格資格取得

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