香川のものづくり支援事例集No.12
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日頃の作業とは少し違っていて、細かな作業工程や正式の手順にしたがう作業に戸惑いましたが、ものづくりマイスターにそれぞれの作業の流れの中でのポイントを注意していただき勉強になりました。ひとつひとつの動作にはそれなりの理由と長所があることをわかりやすいアドバイスややり方で教えていただきました。今日の指導を頭の中で復習して、検定取得に向けてがんばりたいと思います。受講者の声今日の指導を忘れずにがんばりたい!樹脂接着剤注入施工技能士とは…!コンクリート建造物の壁面などの補修・改修・補強方法のひとつで、モルタル・タイルなどの浮き部や外壁のひび割れ部などの箇所に樹脂剤を注入し、接着・補修する作業です。建物の経時変化や大気汚染などが原因となる仕上げ材の落下防止や、美観向上を図り、安全性の確保・耐久性低下を防止するものです。〈作業内容〉作業1、浮き部の穿孔及び注入↓浮き部を電動ドリルで穿孔し、手動式注入ポンプでエポキシ樹脂接着を注入する。エポキシ樹脂接着剤は、支給された主剤と硬化剤を2対1の配合比で240g使用し、技能検定委員の立会いの下で計量・混練する。注入にはウエスパッキンを使用して注入する。また、指定の4ヶ所にも同じように樹脂接着剤を注入する。作業2、ひび割れ部の自動式低圧注入↓ひび割れ部はワイヤーブラシ及び刷毛で清掃し、支給される速硬化型エキポシ樹脂シール材を主剤と硬化剤を1対1の配合比で混練し2ヶ所注入する。エポキシ樹脂接着剤を主剤と硬化剤を2対1の配合比で120g混練し、1ヶ所に付き30cc注入する。自動式低圧注入作業は漏れ止めのシール材充填後の硬化状況を見ながら行う。作業3、ひび割れ部のUカットシール材充填↓Uカット部にプライマーを塗布し、可とう性エポキシ樹脂を混練して充填する。最後にポリマーセメントモルタルで仕上げる。作業4、欠損部の補修↓補修する箇所の周りが汚れないように養生し、軽量エポキシ樹脂モルタルで補修する。欠損部のステンレスアンカーピンは、なましステンレス線で全てのピン同士を集結させる。プライマーを均一に塗布し、軽量エポキシ樹脂モルタルを充填して、金ごてで仕上げる。日頃、慣れている作業だけに細心の注意と正確な作業を心掛ける。樹脂接着剤注入施工職種の実技指導ものづくりマイスターのアドバイス樹脂接着剤注入施工作業は、仕事上では建物の調査・診断を行いさまざまな補修作業をするもので、検定の課題には特に多い補修を選定しています。室温18℃をキープした会場で樹脂接着剤の硬化時間を計算しながら手ぎわよく作業することが必要で、主剤・硬化剤の配合比も正確に行い、必ず技能検定委員の立合いの下で細心の注意をはらって計量を行います。受講生の髙木さんは補修専門の会社で業務に携わっているだけに手ぎわよくそれぞれの作業をこなし、最近の指導の中では上等のできだと思います。検定は技能だけでなく、作業態度や準備品のチェックも忘れずにがんばってほしいです。欠損部の補修注入作業ひび割れ部の自動式低圧注入作業ひび割れ部のUカットシール材充填作業浮き部の穿孔及び注入作業建築物外壁を想定した試験架台建物の安全性・耐久性・美観を補修する樹脂接着剤注入施工作業。8

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