香川のものづくり支援事例集No.6
5/16

(株)マキタの世界に誇る高品質な技能を支える技能者へ卓越した技能を伝授!日本で最初の船舶用ディーゼルエンジンを開発した(株)マキタより、機械仕上げの技能向上を図るため、ものづくりマイスター派遣要請を受け、講師として久保秀夫氏を派遣して実技指導を実施。機械仕上げとは、試作品や単品製作の部品などを、工作機械でおおまかな加工をした後、加工者の「手」によって作業を行い、最終的な形状・寸法に仕上げていく「手仕上げ作業」をいいます。手仕上げ作業は、手先の器用さや幅広い知識が必要なことはもちろん、作業の目的をしっかりと理解することが重要です。作業の手順や手先や体の動かし方、力の入れ方などによって、部品の仕上がりが大きく変わります。見た目ほど簡単な作業ではなく、卓越した熟練技能者の技が必要な作業です。5名の受講者が10日間かけて、実技指導を受け技能の向上に取組みました。仕上げ作業に必要な作業手順や手先・体の動かし方、力の入れ方など高品質な仕上げ作業の実技指導!機械組立仕上げは、ヤスリ、キサゲ・測定具を使って、各部品を主にヤスリ仕上げで加工しながら、精度1/100に仕上げロットが円滑に摺動するように組立てることが課題です。今も昔もその内容は変わりませんが、最近の若年技能者には、応用力がなく、なかなか技能が身に付かないと思います。昔は家で親がいろいろと用事や仕事をさせていたから、必然的に応用力が身に付き、覚えも早かったと思います。指導方法としては、まずは手本を見せて練習させ、うまくいかない場合は再度手本を見せて、繰返し訓練していきます。出来た時はほめて、出来ない時は良く説明し理解させて練習する方法で、ひとり一人の個性や性格を見極めながらそれぞれに合った訓練を心がけています。昨今、若者のものづくり離れが多いと言われています。私を必要とするならば、業界の発展と人材育成のために、若年技能者にものづくりの楽しさや喜びを教えていきたいと思います。何度も繰返し訓練しながら、それぞれに合った実技指導を心掛けています。久保 秀夫さん元(株)森川ゲージ製作所●現代の名工●仕上げ1級技能士ものづくりマイスター事例②ものづくりマイスター熱伝〈実技指導の実施内容〉❶職 種 仕上げ❷日 程 10日間 31時間❸場 所 (株)マキタ❹受講者 5名❺内 容 仕上げ職種技能検定課題を活用      した指導❻指導者 ものづくりマイスター(仕上げ)1名〈ものづくりマイスター実技指導紹介〉 製造業・建設業を中心に中小企業・教育機関などの要請に応じて、各専門職種の認定・登録された「ものづくりマイスター」を派遣し、技能検定課題などを活用しながら、若年技能者に実践的な技能継承や後継者の人材育成に取組んでいます。詳しいことは、当協会技能振興コーナーまでお問合せください。4

元のページ 

10秒後に元のページに移動します

※このページを正しく表示するにはFlashPlayer10.2以上が必要です