香川のものづくり支援事例集No.9
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 アセンブリメーカーとして各種機械製品の設計・製作を手掛ける湯谷機械製作所は、「世界でただひとつのマシンづくり」をテーマに、あらゆる分野の産業機械製作に対応する独自の技術力を駆使して、官公庁・大手企業の信頼と実績を重ねています。「つねにハンドメイドを基本に最新の加工設備を駆使しますが、それはあくまで道具であり、現場の担当技能者が試行錯誤の中で答えを見つけだし製品を作り上げています。組立てから設計・加工・据付・メンテナンスまで対応する体制を構築しており、それぞれの部門でプロとしての責任と誇りをもち「技」を磨いています。」と力強く語る池田社長。「企業は人なり」を理念に人材育成に力を入れ、顧客満足を追求するため価値ある製品づくりに取組んでいます。優れた製品づくりには優れた人材づくりが不可欠!! 優れたものづくりには優れた技能者が不可欠です。高精度・高品質なものづくりを支える技能者を育成することが企業にとって大きな課題です。「先代の社長より製品を売るのではなく人(技能)を売ることが大切だと教えこまれ、その中でも技能検定取得に力を入れています。技能検定の取得により、短時間で作る力が身につき品質向上にもつながります。また、自分の技能レベルの目安がわかり、さらなる技能の向上と社員全体のモチベーションが上がり活気ある社風につながります。」と池田社長。検定練習の時間・材料の支給やものづくりマイスターの実技指導、検定取得手当の支給など、企業としてのサポート体制も充実しています。 構造物鉄工は鉄骨建築物や鉄橋などの構造物に使う鉄鋼を図面どおりに切断・穴あけ・曲げ・溶接などの技術を駆使して製作する技能です。鉄鋼材料の特徴を生かした各種加工作業は、緻密な計算と長年のカンが必要とされる技能です。今回、構造物鉄工作業の技能検定2級に挑戦する入社6年目の佐藤正隆さんがものづくりマイスターの実技指導を受講。「先輩たちの技能に追付き追越す意気で指導を受けました。ひとつひとつの作業の意味や動きを知ることで、視野の広いトータルな作業工程が把握でき、正確さ、作業スピードが向上しました。会社や仕事のためだけでなく、自分の技能レベルアップやものづくりに対する姿勢を学びました。」と力強く語る佐藤さん。企業は人なり を実践する技能伝承に取組んでいます。ものづくりマイスターによる技能検定・構造物鉄工作業2級取得に向けての実技指導!技能検定を活用 技能検定制度は、労働者の有する技能の程度を検定し、これを公証する国家検定制度であり、労働者の技能と地位の向上を図ることを目的とするものです。現在、機械加工、建築大工や電子機器組立てなど全部で128職種について検定試験が行われています。 本制度は、昭和34年度から実施され、平成25年度には全国で約72万人の受検申請があり、約28万人が合格しています。技能検定制度開始からの累計では、延べ約547万人が技能士となっています。代表取締役池田 一夫さん銅ビレット搬送ライン▶製鉄機械▶ (サポートロール) ◀プレハブパネル 製造設備◀製鉄機械 マニップレーター構造物鉄工作業1級構造物鉄工作業2級油圧装置調整作業2級空気圧装置組立て作業2級機械検査作業1級機械検査作業2級普通旋盤作業1級普通旋盤作業2級1名3名1名3名1名1名1名1名技能検定取得者CompanySkill技能検定取得によりさまざまなメリットが生まれます。10

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